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サウナボーイ×リバーズ
コラボループエア、間もなく発売


クリエイターたちが欲しがったもの

裸の付き合いの匿名のクリエイティブ集団。

今回リバーズとコラボしたサウナボーイは、そう自らを紹介している。これまでに、BEAMS、ユナイテッドアローズ、サンリオ、ガンダム、雑誌GO OUTなど、数々の有名ブランド、キャラクター、メディアとのコラボを果たしてきた。

「いろんな人に“サウナ”というワードを知ってもらえたらという想いで、あえて自分たちとは違うジャンルとコラボをしています。それでサウナに興味を持ってもらうきっかけになれたらいいかなと」

そう語ってくれたのはブランドディレクターのNOW氏。2018年のスタート時からのメンバーで、匿名の集団のなかで唯一、表に出ている人物だ。

「コラボは、自分たちが『おもしろそう』とか『使いたい』って思えるところとしています」

シューズブランドのダナーとのコラボでは、人気のサンダルをサウナ仕様に仕立てて話題となった。


登山後の酷使された足の疲労を抜くために開発されたダナーのミズグモ スライド。それが銭湯の行き来に快適だったため、サウナ用のリラックスサンダルとしてコラボモデルを発売したところ、瞬く間に多くの共感者を呼んだ。

「サウナに行くとき用のサンダルをつくりたかったんですが、自分たちのところでつくってもクオリティがあんまりだったり、かっこよくなかったりで、実現できずにいました。だったら、そういう既存のノウハウを持っていて、かっこいいところとタッグを組んでやったほうが良いものができるかなと」

イチからすべて自分たちでつくらなくていい。それよりも欲しいものをより追求したい。その末にたどり着いたのが、コラボレーションというスタイルだった。自分のなかの“おもしろさ”を最優先した、新しいかたちのクリエイターたちの姿がそこにあった。

 

そんなサウナボーイが、今度はドリンクウェアブランドのリバーズとコラボした。一見、何のつながりもない両者だが、サウナを利用したことがある方なら、合間の水分補給が欠かせないことをご存知だろう。

「ドリンク絡みのアイテムもずっと欲しいと思っていました。でも、ただロゴをプリントしただけのようなものはやりたくなくて。自分がサウナに持って行きたい、かっこいいものをつくりたいという想いがありました」

白羽の矢が立ったのは、リバーズのループエアだった。


3月7日、サウナの日に合わせて数量限定で販売されるループエア サウナボーイセット。サウナ以外にも持ち歩きたいポップなデザインはサウナボーイならでは。

サウナではサウナ室、水風呂、外気浴など休憩時間を決めて取り、それをワンセットとして心身が「整う」快感状態に入るまで繰り返す。そのセットの合間の水分補給にハンドルが付いていて持ち運びやすいループエアがぴったりだった。


「WASH YOUR BODY BEFORE THE SAUNA(サウナに入る前に体を洗おう)」というサウナボーイの定番コピーに合わせて、『DON’T FORGET TO DRINK AFTER THE SAUNA(サウナ後は水分補給しよう)』というコラボオリジナルのコピーもプリントした。

「サウナは大量の汗をかくので水分補給がとても大事なんです。僕はメインは水で、これ(ループエア)は目盛りも付いていて、自分が飲んだ量がわかるので、飲み忘れがなくて良いです。あと、最近エコの流れでマイボトルを持つ人が増えてますけど、それはサウナでも良いなと。サウナに持って行きたくなるようなボトルが出来たら使いたいと思っていました」

ボトルにはサウナボーイの人気キャラクター・サウナオオカミをプリント。さらに、NOW氏からの提案で、インスタユーザーの間で大人気のキーホルダーをアレンジしたロッカーキーバンドも新たにデザインされた。


カラーはボトルのプリントに合わせたパープル、オレンジ、ブルーの3色展開。※ボトルとのセット販売のみ

「サウナで自分のペットボトルがわからなくなるのをわかるようにするためのマーカーのつもりでつくったんですけど、マイボトルに付けても、ちょっと主張できて、いいなと思ってつくりました」

自分が欲しいものを、業界の垣根を超えてコラボレーションし、同じサウナ好きに向けて発信し続けるNOW氏。コラボを記念して、そのマインドがどのように出来あがったか、特別に話をうかがわせていただいた。

 

大事にしている自然体の「好き」

数々のブランドとコラボしウェアをリリースしているNOW氏だが、これまでにデザインを本格的に学んだり、アパレル業界出身ではない。

「大学を卒業してからは、ずっとタレントのマネジメントをしていました」

芸人やYouTuber、プロスポーツ選手など、プレイヤーが力を発揮できるように裏から支えるのが彼の仕事だった。その仕事は、昼夜問わずで、一日の業務が終わるのが明け方になることも珍しくなかった。彼の運命を変えたサウナ体験はそのさなかにあった。

「大阪で働いていた当時は激務で、朝の3時か4時ぐらいに仕事が終わるのが当たり前でした。そんなときに、帰り道にふと目にとまった千日前にあるアムザのサウナに入ったのが、ハマったきっかけでした。それまでにもサウナに入ったことはあったんですけど、そのときに強烈に整う体験をして。それが体の疲れだけじゃなくて、仕事で悩んでいたことまで整理できたりアイデアが浮かんだり。そこからサウナにのめり込んでいくようになりました」

10年以上前、大阪でマネージャーをしていたころに出会ったサウナ・アムザ。オールナイトで営業しており、よく明け方に疲れを癒しに来た。外気浴スペースからは難波の街が一望できる。

その後、異なる業種も経験していくが、自分をリセットできるサウナ好きは変わらなかった。サウナボーイは、この強烈な原体験、サウナが「好き」という思いを、NOW氏と仲間たちが共有したくて始めたブランドだ。

 

そんなNOW氏が、インタビュー中に何度も口にしたのが、「サウナをこう楽しんで欲しい」というようなことは言いたくないということだった。

「マナーさえ守れば、楽しみ方は人それぞれでいいと思うんです。だから共有できたらいいなって思うのは『好き』って気持ちだけで、そんな人が増えたらいいなと思ってやっています」

この想いはNOW氏のサウナの楽しみ方とも深く結びついている。

「最近になって若い人がサウナに行くようになって、銭湯やサウナ施設に人が増えたのはうれしいんですけど、僕個人は、空いているサウナで、ひとりでリラックスするのが一番好きなんです 笑。なので、自分の『好き』と、サウナボーイの目標で、パラドックスが生じちゃっています」

イラストレーターのYAMADA ZOMBIE氏とつくりあげた人気キャラクターのサウナオオカミにもそんなNOW氏の『好き』が込められている。


イラストレーターYAMADA ZOMBIE氏との共作で生まれたサウナオオカミ。今回のコラボを記念して人気のロンTをスタンスケープオンラインストアでも少量販売予定。

「『なんでサウナで狼なの?』ってよく聞かれるんですけど、イメージは一匹狼。コロナ禍で密にならずにサウナを楽しもう、…って表向きのメッセージもありつつ、裏テーマとして自分が理想とするサウナの楽しみ方、『空いてるのが最強』も表しています 笑」

ブランドの目標はあるけど、自分の「好き」も大切にする。そんな無理をしない自然体を大切にしているからこそ、サウナボーイはサウナ好きの枠を超えて欲しくなるアイテムを生み出せているのかもしれない。

 

PROFILE
NOW(ナウ) 2018年よりサウナ好きの仲間たちと匿名のクリエイティブ集団・サウナボーイを立ち上げる。自分たちの「欲しい」をカタチにしたサウナウェア、グッズを販売、プロデュース。サウナは90℃前後の湿度若干あり、水風呂は16℃前後のギリギリ長く入れるくらいの温度が好み。
saunaboy.official.ec